2025/10/03
この銃に会いたかった 84 グロック19


チェンバーに弾を装填したら、あとは“常にトリガーを引くだけで撃てる”、“意識して操作するマニュアルセイフティは無い”、“トリガーに指を触れないことこそ究極のセイフティ”、そんなグロックが、法執行機関から多くの支持を集め、急速に普及し始めたのは1980年代後半から1990年代初頭の事だった。
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「この銃に会いたかった」は、日本全国のガン愛好家の方々に銃への憧れとか思い入れを声高々に語って頂くコーナーです。
今月は、国内某所にお住まいのP.N.グロック大好きさんがご登場。お目当ての銃は、世界各国の法執行機関に引っ張りダコのポリマーオート、グロック19です。
それではハリキッテどうぞ!
“空港のX線検査に引っかからない拳銃”って? どんな素材で作ってるの? と思ったその銃は、1990年公開の映画『ダイ・ハード2』をご覧になった読者の方にはお判りのグロック。映画では、Gen2の17がマクレーン刑事の対峙する悪党どもが持っているハンドガンでしたよね。
当時はポリマーフレームが米国市場へ本格的に入り始めた頃とも思うのですが、例えばHK VP70なら1990年以前に米国にもあったはずで、グロックの方が衝撃的だったんでしょうか? それともグロックが欧州の新規参入のハンドガンメーカーだったから警戒されたとか? そのあたりは判りませんが、東も西も変わらず、新しいものって抵抗感があるのかもしれませんね、それを受け入れるのには…私の場合はそれほどの抵抗感、新しいものを受け入れることに感じないのですが、かといって新しもの好きでもないようなところもあります。
というものの先日、レンズ交換式ミラーレスカメラを買った時には、できるだけ最新のモデルを検討しました。そんな性格です。
私が生まれて初めて買ったガスブローバックのエアソフトは、1991年8月に発売となったMGCのグロック17でした。この当時もグロックという新しいものであり、エアソフトガンの世界ではブローバックする新しい機構を有するものでしたね。材質はもちろん違うのでしょうが、MGCのも、実銃と同様にフレームやトリガーはポリマー製。何となく実銃の雰囲気がダイレクトに伝わってくるように感じました。
そして1992年4月に発売となったグロック19は、スライドがヘビーウエイト材となり、質感がさらに実銃っぽくなり、私はこの19の虜になってしまいました。
MGCはグロック17以降、サイドラーカスタム、そして19、18や23に各種のグロックのカスタム版も発売。自分の手元には、1991年冬に神戸のMGCで頂戴したグロックのパッチ、同時期にグロックUSAにお願いして送ってもらったカタログにお手紙兼プライスリストとステッカー、自宅から車で50分程度に在った模型・ラジコン専門店で買ったグロック17用のポリマー製ホルスター、MGCが19を発売前から発売直後まで配布していた19の小冊子(写真が多く、ニューヨーク市警の刑事さんが出てきてた)等々が残っています。購買意欲をそそるものが結構あったあの時代。情報入手は今みたいに簡単ではなかったけど、物質的には豊かだったのかな。1990年代のエアソフトガンは、性能もリアルさも現代のものと比較すると二歩以上の差があるように感じますが、当時のワクワク感は今よりも大きかったと思います。


