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2021/10/05

OPSMEN「EARMOR M31 Electronic Hearing Protector」【毛野ブースカのガンロッカー】

 

 アームズマガジンの自称「物欲番長」こと毛野ブースカが購入したエアガンやギアを紹介するコーナー。第10回目はOPSMENのイヤーマフ「EARMOR M31 Electronic Hearing Protector」だ。

 

第9回「LOWA ZEPHYR GT」はこちら

 


 

 

OPSMENの「EARMOR M31エレクトリック・ヒアリング・プロテクター」。色はカデットグレー。価格は¥7,400(税込み)。色はこれ以外にタクティカルブラック、コヨーテブラウン、フォリッジグリーン、コヨーテタン、ピンクがある

 

 実銃射撃に必要なギアといえばイヤーマフだ。実銃の発射音はトイガンとは比べものにならないほど音量が高い。実銃のハンドガンの騒音レベルは140~170デシベルとされており、飛行機のジェットエンジン音に匹敵するほど。ちなみに日常生活における騒音レベルは50~60デシベルなので、まさに耳をつんざくほどの音量だ。

 

 そんな発射音から耳を守るために欠かせないのがイヤーマフなのだが、発射音以外の音をシャットアウトすると射撃時に意外と不便だ。遮音性が高いということは人間の声や物音も聞こえなくなり、仲間との会話ができなくなるのはもちろんレンジマスターやレンジオフィサー、シューティングインストラクターの声が聞こえなくなってしまう。何か聞かれても「え?なんだって?」とかつて志村けんが演じたお婆さんのように聞き返してしまう。海外で射撃経験のある私はこれを何度か経験している。一人で撃っているならまだしも、シューティングレンジで他人と並んで撃っている時など、レンジマスターの号令が聞こえないと危ない。そこで必要になるのが、発射音など有害な音はカットして声などは聞こえるようにする集音機能(ノイズキャンセリング)が付属したエレクトリックイヤーマフだ。

 

 数年前までイヤーマフメーカーとして有名なペルターのエレクトリックイヤーマフを使っていた。購入した当初は一定の音量以上の騒音がカットされ、人間の声がカットされない集音機能にいたく感動した。しばらく実銃射撃の際に使用していたが、知人に貸し出したところ行方不明になってしまった。イヤーマフがないと実銃射撃の際に不便なので、新たに入手しようとしていたところに見つけたのがOPSMENの「EARMOR M31エレクトリック・ヒアリング・プロテクター」だ。

 

 このイヤーマフを製造しているOPSMENは2016年に設立された中国に本拠地を置く音響機器メーカーで、優れた集音機能と使いやすさから各国の軍・特殊部隊で採用され始めている。日本ではTAC-ZombieGearが正規販売代理店を務めており、私も同社から入手した。M31は数あるラインアップの中もっともスタンダードなモデルで、防音効果を表すノイズ・リダクション・レイティング(NRR=騒音減衰指数、アメリカ合衆国環境保護庁が定める防音保護器具などの遮音性を示す数値)は22デシベルとなっており、82デシベルを超えるノイズを自動的に判断して82デシベル以下に抑制しつつ周辺の音(例えば声など)を増幅させて音を拾っている。集音ボリュームは4段階。電源は入手しやすい単4電池2本を使用する。*NRR22は一般的なイヤーマフと同等の遮音性能

 

 実際に使ってみると、適度なテンションのヘッドバンドとクッション性に優れたイヤーパッドにより頭部や耳へのフィット感は上々。音量調整用スイッチは使いやすく、電池交換が非常にしやすい。左右どちらに装着すればいいか内側に表示されているのもありがたい。ストックに頬付けしても違和感なく構えられる。遮音性能は良好で音質もクリア。他人との会話も充分交わせる。今はコロナ禍で海外には行けないが、いち早く実銃射撃で使ってみたいと思った。

 

 イヤーマフは実銃射撃はもちろんサバイバルゲームやタクティカルトレーニングでも使える。射撃に集中でき、かつ仲間とのコミュニケーションも取りやすい。飛んでくるBB弾から耳を守ることもできる。価格は7,400円(税込み)となっており、コストパフォーマンスに優れており、単なるファッションアイテムの領域を超えた性能を有している。イヤーマフを使ったことがない方も、今まで使っていた方も是非このOPSMENのイヤーマフを試してほしい。

 

このイヤーマフも他社製品同様、シェルを内側にしてコンパクトに折り畳むことができる。シェルは厚さ3mmの耐衝撃性ポリカーボネート製。IPX-5相当の耐水性を有している

 

オンオフと音量調整のスイッチはシェル右側に設けれている。音量は4段階に調節可能。4時間使わないと自動的にシャットアウトする機能が付いている

 

耳にフィットしてクッション性に優れたエルゴノミックイヤーパッド。エレクトリックイヤーマフには左右があり、左右がわかりやすいように内面に「R」と「L」が記されている(意外とこれが重要)。シェル内部にはEMI(電磁障害)を防ぐシールド加工が施されている

 

このモデルからヘッドバンドが新しくなり、ベルクロ式になったことで交換しやすくなった。別売で専用ヘッドセットカバーも用意されている

 

左右のシェルは伸縮でき、頭部の形状や帽子などの厚みにあわせて調整できる

 

電源は単4電池を2本使用。左右のシェルに1本ずつ収納する。電池の交換はキャップを外すだけでスムーズに行なえる。約350時間使用可能という

 

左側のシェル下面にはメディアデバイス用の3.5mmAUXオーディオ入力端子(入力ケーブル付き)が設けれているので音楽などを聴くことができる

 

EARMOR M31エレクトリック・ヒアリング・プロテクターを装着したところ。帽子やシューティンググラスを着用した状態でも違和感なく装着できる

 

イヤーマフを装着した状態でアサルトライフルをショルダーポジションで構えたところ。ストックで押し上げられてしまうことはなく、快適に頬付けできる

 

2016年にアメリカ陸軍特殊部隊デルタフォース出身のラリー・ヴィッカーズのタクティカルトレーニングを受講した際の様子。この時使ったのは長年愛用していたペルターのエレクトリックイヤーマフで、実銃射撃にエレクトリックイヤーマフは不可欠だ

 

 


 

[プロフィール]

 

アームズマガジンの編集ライター。エアガンシューティング歴36年。数多くの国内シューティングマッチ入賞経験に加えて、1999年、2000年に開催されたIDPAナショナルズ参戦、シグアームズアカデミーや元デルタフォース隊員のラリー・ヴィッカーズのタクティカルトレーニングを受講するなど実弾射撃経験も豊富。今まで25年、300冊以上のアームズマガジンと関連MOOKの制作に携わる。

 

Twitter@keno_booska

 

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