【検証】インナーバレルの長さで命中精度は変わるのか!?

 

 ライフルに限らずハンドガンもバレルが長いほうが命中精度が高いような気がする。実銃ではバレルや弾の精度に左右される部分はあるものの、一般的にバレルが長いほうが命中精度が高い。しかしエアガンではそうとも言い切れないのだ。そこで今回はインナーバレルの長さで命中精度がどのくらい変わるのかを検証してみた。

 

 


 

 かつては「インナーバレルが長いほうが当たる」という理論が一般的だった。エアガン黎明期の傑作であるエアコッキングガンSSスーパー9用として長さ500mmや600mmといった長いインナーバレル(アウターバレルがないので、正確に言えばバレルそのもの)がリリースされていた。その流れが大きく変わったのは東京マルイが開発した電動ガンとホップアップシステムの浸透だ。

 1990年代半ばからアームズマガジンの編集作業に携わってきた私は、入社当時に先輩から「東京マルイの電動ガンMP5Kはよく当たる」と聞かされていた。「あんなにインナーバレルが短いのに当たるのか?」と思ったが、確かに当たった記憶があるのだ。その理由は定かではなかったが、インナーバレル長から割り出される適切なシリンダーの容量、エアの吐出量、ホップアップシステムによって命中精度や飛距離が変わることがわかりはじめ、命中精度がいい=長いインナーバレルというそれまでの常識を覆していった。それがより顕著になり始めたのが、ハイキャパ5.1やグロック26といった東京マルイのガスブローバックハンドガンや、エアコッキングガンVSR-10 Gスペックが登場してからだろう。特にガスブローバックハンドガンは短いインナーバレルにもかかわらず、電動ガンに匹敵する命中精度を発揮した。やがて改正銃刀法が施行され、パワーの上限が0.20g弾で0.989ジュールと決められて以降、パワーと命中精度のバランスを取る関係から、長いインナーバレルはなくなり短いインナーバレルが主流となっている。

 では、インナーバレルの長さの違いによる命中精度の変化の例として、まずは東京マルイのVSR-10シリーズの命中精度を見てみよう。BB弾の重量は0.25gを使用し、比較していく。

 

VSR-10
プロスナイパーバージョン

(インナーバレル長430mm)

 

 

10発の平均初速は75.7m/s(0.72J)、集弾性は57mm(20m)

 

VSR-10
プロスナイパーGスペック

(インナーバレル長303mm)

 

 

10発の平均初速は75.9m/s(0.72J)、集弾性は62mm(20m)。インナーバレルが短いもののチャンバー周りが見直されたおかげで集弾性が上がっている

 

VSR-ONE

インナーバレル長200mm
 

 

10発の平均初速は73.9m/s(0.68J)、集弾性は50mm(20m)。インナーバレルが短いため初速は低いものの、もっともいい集弾性を叩き出している

 

おまけ:CURVE

 

東京マルイの固定スライドガスガンコンパクトキャリーシリーズのCURVEはインナーバレル長がわずか61mmしかないにもかかわらずフルサイズのガスブローバックガン並みの集弾性を発揮する

 

0.20g弾を使用した10発の平均初速は53.7m/s(0.29J)、集弾性は55mm(8m)

 


 

 月刊アームズマガジン2022年11月号ではさらに詳しい検証結果が掲載されているのでそちらもチェックしていただきたい。命中精度が気になるエアガンユーザーがぜひ参考にしていただければ幸いだ。

 

TEXT:毛野ブースカ

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年11月号 P.54をもとに再編集したものです。

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