知っているようで意外と知らない「電子トリガーシステム」とは?

 

 今や電動ガンに不可欠なアイテムになりつつある電子トリガーシステム。FET、ETU など電子トリガーシステムに関する単語が出てくるものの実際にはどのような機能や特徴があるのか意外とわからない。ここでは電動ガンの作動制御方式と電子トリガーシステムについての基礎知識を紹介する。

 

*別冊「トイガンメンテナンス&カスタムの教科書」から引用

 


 

電子式制御と機械式制御について

 

 電動ガンの動作開始から射撃までの1サイクルの制御方法について、現在では電子式制御と機械式制御(カットオフ方式)の2系統があります。この1サイクル制御というのは、特にセミオート射撃時において、トリガーを引いたままでも確実に1発発射されたら動作を停止させるために必要な機構です。電動ガンは基本的にモーターの回転力でエアピストンをコッキングし、スプリングの力でピストンを押し戻し、その時に発生する圧縮空気を用いてBB弾を発射します。モーターは当然ながら電気が流れている間動きます。よってセミオート射撃の際は発射されるまで電気が流れ、発射された後は電気の流れを止めて動作を停止する必要があります。

 

機械式制御について(カットオフ方式)


 1サイクル制御をアナログ的な仕組みで行なう方式です。東京マルイによって開発され、今では世界的に普及した電動ガンの基本的方式です。ピストンをコッキングするセクターギアのカムがピストンを引き切るタイミングでカットオフレバーを動かし、内部のスイッチ回路を遮断します。これによってモーターの動きが止まり、残ったピストンの慣性力で発射されたタイミングで完全に動作が止まります。トリガーを引いたままでも1発発射された状態で動作が止まるので、いわゆるセミオート射撃状態になります。引いたトリガーを戻すと内部のスイッチ回路がリセットされ、再びトリガーを引くとモーターが回り出します。
 ここでのトリガーは厳密に言えばあくまでモーターのスイッチとなり、実際の発射に関してはモーターが仕事をした結果行なわれるものとなります。もし1サイクルの途中でトリガーを離してしまうと、当然モーターが止まるので1サイクルの途中で動作が停止します。この方式の電動ガンでセミオートを確実に発射するためには、動作が完了するまでトリガーを引き続ける必要があります。

 

写真中央にあるパーツが電動ガンのセミオートを機械的に制御するためのカットオフレバー。電動ガンはフルオートが基本で、カットオフレバーによってスイッチを遮断する

 

電子式制御について

 

 1サイクル制御をコンピューターによって行なう方式です。モーターのON/OFFはコンピューターが行ないます。動作開始のタイミングはトリガーの入力で、動作停止のタイミングはセンサーを用い、ギアの動きを読みながらコンピューターの判断で動作を停止させます。この方式のメリットはトリガーの引き方や引く時間に関係なく、
「引けば必ず発射される」こと、

「毎回必ず同じテンポで動作する」ことです。
 また、セミロック現象を完全に防止することができます。なお、動作そのものを電子的に制御できるため、プリコッキングやバーストなど、付加機能を与えることも容易です。電子的に制御できるため、プリコッキングやバーストなど、付加機能を与えることも容易です。

 

電子トリガーシステムはかつてはショップカスタムレベルだったが、今ではメーカー純正品として標準装備されるようになった

 

FET、SBD、電子制御(FCU)などの違いについて

 

 これらは「トリガー周りに関するカスタムパーツ」として関連性をイメージする場合が多いと思います。電動ガン用のこれらパーツについて、目的別に大別するとおよそ以下のとおりとなります。

 

  • SBD:Schottky Barrier Diode
    スイッチ焼けの原因を除去する
  • FET:Field Effect Transistor 
    焼けないスイッチにする
  • FCU:Fire Control Unit
    射撃動作に様々な付加機能を付与する

 

 電動ガンの機能を見る目安として、ぜひ参考にしていただければと思います。

 電子トリガーについてもっと詳しく知りたい方はぜひ以下の書籍を参照ください。

 

TEXT:サワ/アームズマガジンウェブ編集部

 


 

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この記事は月刊アームズマガジン2022年11月号 P.56~57をもとに再編集したものです。

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